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『華氏911』
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[ストーリー]
同時多発テロの第一報を聞いた大統領が、平然と絵本の朗読を続けているシーンから始まり、最初の問題提起は「なぜ、イラクなのか?」。テロ実行犯はサウジアラビア人だったにもかかわらず、大統領がイラクを標的にした理由を探り、米政府のビン・ラディン擁護の真実に迫る。
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[感想]
あまり新聞やニュースを見ていない人にとっては、イイ勉強になるだろう。というより、考えるキッカケになる。僕の場合、新聞やニュースを見る方なんだけど、「こんな映像、どこにあったんだ?」と驚くくらい、お宝(?)映像がたっぷり入っている。ブッシュの休暇シーンや見苦しい発言シーンは、呆れてしまうほどで、あれが大統領なのが信じられないくらい。それ以前に、ブッシュが大統領になっていく選挙戦の真実≠ヘ初耳で、そんな事があっていいのか?と怒りを込めた疑問を感じた。もし、ブッシュが大統領ではなく、ゴアが大統領だったら、どうなっていたのか?という想像までする、そんなオープニングがよかった。導入部分としてはよく出来ていた。そして、あの「9/11」シーンは映像ではなく、音で聴かせるのだが、それだけでも十分に伝わって来る。というのは、多くの人々がテレビであの衝撃的な映像を目にしている。忘れられないのは当然、つまり、音を聴くだけでも、あの映像を思い出すからだ。この作品は、アメリカの人々が体験する「9/11」と「イラク戦争」という二つの悲劇を描いたドキュメンタリーであり、反戦映画でもある。それだけ、メッセージ性の高い内容に仕上がっている。
ただ、個人的には、「イラク戦争」の部分が長すぎるのと、色々と盛り込みすぎている感じがある。マイケル・ムーア監督の前作『ボウリング・フォー・コロンバイン』の方がよかった。それでも、この作品も観てよかったと思うし、みんなも一度は観るべきだと思う。何故なら、この映画を観る事で、戦争について考えさせられるだけじゃなく、情報が溢れる世の中で、マスコミに対して疑問を持ちながら、見る事も大事だと気付くからである。つまり、マスコミが流す情報は時にウソだったり、騙したりする場合もあるという事だ。『ボウリング・フォー・コロンバイン』では個人の抱える恐怖について描かれてあったが、この作品では集団ヒステリーといった恐怖について描かれてある。一つの町から世界へとスケールアップしただけじゃなく、そういう心理的な部分もスケールアップしていた。『ボウリング・フォー・コロンバイン』を観た事のない人はこれを機に、是非、観て欲しい。政治的な映画?という声はあるが、僕が観たところではそうではなかった。というのは、笑いや涙もあって、考えさせられるエンターテイメント作品だと感じたからである。大統領に立ち向かったマイケル・ムーア監督の勇気に拍手を送りたい!
NAOの採点/★★★★
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