ショックからちょっと立ち直ったので、トヨタカップを観て、感じた事を書きたいと思います。まず、前半24分のトマソンの先制ゴールまでのACミランは、試合をよい流れで進めていたのはよかったです。トマソンの得点シーンで、ピルロの絶妙なパス、シェフチェンコが囮になるなど、さすが!と感じました。しかし、ボカ・ジュニアーズのカウンターは恐ろしいくらい、速くて、守備陣が必死で追いかけるなど、苦しい展開だった場面も沢山ありました。特に、マルディーニ、コスタクルタ、カフー、パンカロの4人は30代と高齢化なので、スピードとスタミナの二つの面において、苦戦を強いられたのは確かです。前半29分のドネの同点ゴールは、ボカ・ジュニアーズの執念深さが勝ったゴールともいえるでしょう。この失点の後、ボカ・ジュニアーズが攻め、ACミランが守るという展開が最後まで続きました。
ACミランが守るという展開が最後まで続いたと書きましたが、攻撃の方はどうだったのかというと、まず、カフーやパンカロなどによるサイド攻撃のチャンスが潰され、中央突破かカウンターで攻めざるを得なくなり、シェフチェンコやトマソン、カカはボカ・ジュニアーズの守備陣による堅い守りに遭って、少ない攻撃のチャンスを生かす事がなかなか出来ませんでした。F・インザーギ(後半15分)、ルイ・コスタ(後半33分)が途中出場しても、状況は変化せず、後半28分でテベスが途中出場した時は、ACミランにとって、より緊張する展開になっていったと思います。テベスがボールを持つ度に、ACミランの選手たちはスライディングやプレスなどで、必死に奪い取ろうとする様子が伺え、ボカ・ジュニアーズの要注意人物としてマークしていた事が、最後までテベスに仕事をさせなかったのは、評価できます。
延長戦、PK戦まで持ち込むという、お互いに堅守が光りましたが、正直言って、PK戦だけは避けたいと思いました。PK戦まで持ち込んだ以上、どちらが勝ってもおかしくありません。そう、イヤな予感がしました。その予感は的中し、PK戦で敗れ、ボカ・ジュニアーズがトヨタカップを獲得してしまったのです。その瞬間、僕は放心状態になりました。。。 ここまで来て負けるというのは、ホントに悔しいです。敗因を挙げるとしたら、ボカ・ジュニアーズがACミランを研究していたのに対し、ACミランはボカ・ジュニアーズをあんまり研究していなかった事は、敗因の一つと考えれます(実際、雑誌のインタビューとかで、ACミランの選手の多くが「どんな選手がいるか、どんなクラブなのか、知らない」と答えていました)。どんな相手であろうと、甘く見ず、謙虚心を忘れずに、研究して欲しかったですね。
それから、監督の采配に差があったように感じられました。アンチェロッティの采配は、ちょっと疑問がありました。特に、選手交代です。ルイ・コスタとF・インザーギは交代せずに、カカとトマソンが最後まで頑張って欲しかったと思うし、ガットゥーゾをアンブロジーニではなく、セードルフをセルジーニョに代えて欲しかった。トマソンは出場機会が少ないにも関わらず、きちんとチャンスを生かして決めてくれる選手なので、もう少し長くプレーしていれば、2点目のチャンスもあったはず。カカは惜しいシュートを見せてくれたけど、時間が経つにつれ、化けるのではないかという期待があったので、ルイ・コスタとの交代はちょっと残念。セードルフは頑張ってくれたと思いますが、何かが足りなかったように感じました。勝負に出たいという時は、セルジーニョを投入して来たので、今回もそうして欲しかったです。
ガットゥーゾの気性の荒さが気にいらない人もいたと思いますが、僕はそういう選手がいてもいいと思いますし、歓迎です。ファイティング溢れるプレーは好きですし、それが彼のプレイスタイルでもありますから。中盤での激しいボールの奪い合いは、ガットゥーゾの活躍が大きかったといえるでしょう。ボカ・ジュニアーズのビアンチ監督は、敵から見ても、ホントに名将にふさわしい監督だったと思います。ACミランの選手をよく研究されていて、選手に的確に指示を与えるなど、選手からの信頼も厚く、監督の采配で試合が決まったようなものではないかと思いました。試合を全体的に観てみて、どちらが勝ってもおかしくない内容で、世界一クラブを決めるという試合に相応しかったと思います。ACミランにとっては残念な結果ですが、この悔しさをバネにして、これからも頑張っていって欲しいです!